2019年5月12日日曜日

.209~【特別活動の大切さ】物事の問題を解決するには…。~

2012/06/09の記事をリライト
文部科学省初等中等教育局 教育課程課教科調査官,視学官 國學院大学教授 杉田 洋先生は講演で
物事の問題を解決するには、話合いか、殴り合いしかない
と話してくださりました。小学校の勉強を教えている時に「特別活動・学級活動って何教えればええねん?」という圧倒的いろいろ不足がち教員1年目から、自分なりに学んでいた時に聞いた話で衝撃を受けました。そこから自分の教員としての指針ができたように思います。

特別活動の指導要領には
2012当時…
 望ましい集団活動を通して、心身の調和のとれた発達と個性の伸長を図り、集団の一員としてよりよい生活や人間関係を築こうとする 自主的、実践的な態度を育てるとともに自己の生き方についての考えを深め、自己を生かす能力を養う。

2019…
 集団や社会の形成者としての見方・考え方を働かせ、様々な集団活動に自主的、実践的に取り組み、互いのよさや可能性を発揮しながら集団や自己の生活上の課題を解決することを通して、次のとおり資質・能力を育成することを目指す。
(1)多様な他者と協働する様々な集団活動の意義や活動を行う上で必要となることについて理解し、行動の仕方を身に付けるようにする。
(2)集団や自己の生活、人間関係の課題を見いだし、解決するために話し合い、合意形成を図ったり、意思決定したりすることができるようにする。
(3)自主的、実践的な集団活動を通して身に付けたことを生かして、集団や社会における生活及び人間関係をよりよく形成するとともに、自己の生き方についての考えを深め、自己実現を図ろうとする態度を養う。

と目標があります。
学校は、子どもが社会で生きていく上での力を身につけさせなければいけないと考えています。さらに自分なりに言うなら「自立するための力を身につける」場所だと思います。
特に、特別活動では、自分なりの目標を立て、実践して自律すること、折り合いをつけながら合意形成を図り、実践をして社会での行動の仕方の指針を身につけ自立の基礎を築く貴重な時間だと思います。「話し合いか殴り合い」乱暴な表現かもしれませんが、この目標を読むと腑に落ちる部分がないでしょうか。

この時期は新年度が始まって1ヶ月、そして運動会前のバタバタした時間が続きますが、運動会は学校行事として、日々の時間割の中の学級活動はともに「特別活動」として大切な時間になっています。「手段の目的化」にならないよう、特別活動の目標、意義を踏まえて指導すると、いろいろなものが見えてくると思います。まずは「特別活動」という学習活動があることを広く知ってもらいたいなと思う一教員、そして一人の大人としてもこの目標を体現できる人間でありたいです。

物事の問題を解決するには…多様な考えの人と多様な考えに触れながら合意形成、自己決定ができ、実践していくことが大切です。議論ができる、受け入れられる、決めたことは実践できる社会になるためにはやはり、教育の力が必要です。

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